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HIVとエイズを同じと捉える方がいますがウイルスと症状の違いがあるのです

エイズは世界的に感染した人が広がったこと、致死率が高かったことから注目された病です。日本においては1985年に初めてなった人が報告されました。エイズと同じように注目されたのがHIVであり、同じ病にとらえられますが実はこの2つには違いがあります。

HIVはヒト免疫不全ウイルスとも言い、人にある免疫細胞であるTリンパ球などに感染してしまうウイルスのことを指しています。大きく分けて1型と2型があり、世界で流行しているのは1型の方です。2型は西アフリカ地域に集中しており、日本では数名程度しかいません。HIVに感染すると血液や母乳、膣の分泌液や精液に多くウイルスが分泌されるのですが、尿や唾液、涙といった体液にはさほどウイルスは分泌されていません。しかも傷がない皮膚からは感染しないので、感染経路も性行為や血液、母子によるものになっています。1回で感染してしまう感染率に関しても、避妊具を用いず性行為をした場合、0.1から1%程度であり、注射針での針刺しが0.3%、輸血が90%です。

HIVの場合、急性期、無症候期そしてエイズ発症というように経過をたどっていきます。当初発熱などインフルエンザに似た症状が起こりますが、数週間でおさまり、その後に無症候期に入ります。この無症候期は個人差があり、10年以上続く人もいますがすぐに発症してしまう人もいます。

エイズというのは後天性免疫不全症候群といい23の合併症のいずれかを発症してしまった状態を指しています。つまり、HIVに感染していても合併症を発症しなければエイズではありません。違いとしてはHIVは原因となってしまうウイルスの名前で、エイズはHIVによって引き起こされていると言えます。

合併症のうち代表的なものに食道や肺、気管支に起こるカンジダ症、再発を繰り返してしまうサルモネラ菌血症、非結核性抗酸菌症、1か月以上継続する粘膜や皮膚の潰瘍がある単純ヘルペスウイルス感染症やカボジ肉腫、反復性肺炎やリンパ性間質性肺炎などがあります。エイズを発症する前に治療を開始すればよいのですが、エイズを発症しても何も治療をしないと2から3年ほどしか生きられません。体の中からHIVウイルスを完全になくすことはできませんが、ある程度ウイルスの増殖を抑えることができるので、エイズの発症を防ぐことができます。主に薬での治療が行われており、きちんと服用することでパートナーへ感染させる可能性も低くなります。